【簡単!用語解説】ストローク・ゲインド(SG)とは?

PGAツアー

【投稿日:2020/9/22、更新日:2021/8/10】

用語を理解してPGAツアーを楽しもう!ということで、

今回は、ゴルフネットワークなどでのPGAツアー中継でよく出てくる用語「ストローク・ゲインド」をできるだけ簡単・シンプルに解説します!

ストローク・ゲインドがわかれば、PGAツアー観戦がもっと楽しくなりますので、
ぜひ参考にしてください!

この記事を読めばわかる内容
  • ストローク・ゲインド(SG)とは何か?
  • ストローク・ゲインド(SG)はどこに公表されているか?
  • PGAツアーのトップ選手は何が優れているか?
  • スコアメイクにパターが一番大切か?
  • 松山英樹のショット力は世界トップクラスか?
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ストローク・ゲインド(SG)が、なぜ必要か?

ストローク・ゲインドが作られた背景として、
従来からあるフェアウェイキープ率、パーオン率、パット数などでは、選手の実力を表現できないことが挙げられます。

例えば、

・フェアウェイキープ率、パーオン率が低くても、寄せが上手ければスコアが作れる
・パット数には、入れたパットの距離が反映されてない

など、例を挙げればきりがありません。

実際に、PGAツアーのトップ選手でもこれらのデータが必ずしも高いわけではありません。

また、メジャー大会など、トップ選手が出る難しいセッティングの試合ほど数値が悪くなるため、これらの年間平均では実力を正しく評価できません。

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ストローク・ゲインド(SG)とは?

ストローク・ゲインドとは、「選手平均に対して何打稼いでいるか、損しているか、を示すもの」です。

例えばSGパッティング1.5ということは、選手平均よりパターで1.5打稼いでいる(パターが平均より1.5打少ない)ということを示します。

マイナスなら逆で、損している(平均より劣っている)ということを示します。

SGは、PGAツアー限定の指標

ストローク・ゲインドは、現状ではPGAツアーだけの指標となっています。

その理由は、SGの算出には、全選手・全ストロークの距離やライの情報が必要となるためです。

全選手・全ストロークの情報をとるのは容易ではなく、PGAツアーだけがショットリンクというシステムを導入して行っています。

また、ショットリンクの運用に多くのボランティアを必要とするのも導入へのハードルです。

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ストローク・ゲインド(SG)の種類は?

ストローク・ゲインド・トータル(SG:Total)

1ラウンドの選手平均に対して何打稼いでいるかを示します。

例えば、選手平均72のところを71でまわれば、SGTは1.0となります。

シーズン平均して良いスコアを出しているかを見ることができますね。

ストローク・ゲインド・パッティング(SG:Putting)

グリーン上での選手平均に対して何打稼いでいるかを示します。

文字通りパッティングの出来を見る指標になります。
プラスだと平均よりよく入っている、マイナスだと苦戦しているということになります。

ストローク・ゲインド・ティートゥーグリーン(SG:Tee-to-Green)

グリーン上以外のあらゆる場所でのパフォーマンスの選手平均に対して、何打稼いでいるかを示します。
したがって、スコアに対するショットの貢献度を示すものです。

ショット全般の出来を見る指標になります。

算出方法は、以下の二通りがあります。

SGトータルからSGパッティングを差し引く

以下の3つのショットに関するSGを合計する

ストローク・ゲインド・オフザティー(SG:Off-the-Tee)

Par4とPar5のティーショットで、選手平均に対して何打稼いでいるかを示します。

ストローク・ゲインド・アプローチザグリーン(SG:Approach-the-green)

Par4とPar5の2打目、Par3のティーショットで、選手平均に対して何打稼いでいるかを示します。
一般にアイアンショットの出来を見る指標になります。

ストローク・ゲインド・アラウンドザグリーン(SG:Around-the-Green)

グリーンエッジから30yd以内の全ショットで、選手平均に対して何打稼いでいるかを示します。

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PGAツアーにおけるストローク・ゲインド(SG)のランキングは?

ストローク・ゲインドのデータ公開場所

PGATOUR.COMの上段メニューにある「STATS」を進んだ先にデータが公開されています。

>>PGATOUR.COM

【2020年】ストローク・ゲインド・トータル(SG:Total)

1位 ジョン・ラーム 1.823
2位 ジャスティン・トーマス 1.709
3位 ザンダー・シャウフェレ 1.605
4位 ウェブ・シンプソン 1.597
5位 ブライソン・デシャンボー 1.566

トップ選手がずらり。
平均スコアが良いことを示しているので当然ですね。

【2020年】ストローク・ゲインド・ティートゥーグリーン(SG:Tee-to-Green)

1位 ジャスティン・トーマス 1.741
2位 松山英樹 1.433
3位 ジョン・ラーム 1.344
4位 セルジオ・ガルシア 1.336
5位 コリン・モリカワ 1.330

ショットの貢献度を示す指標でした。
松山英樹プロが堂々の2位にランクイン。

実際の試合で高かった一例として、2020年の全米オープン2日目があります。
この日は、なんと7.16でした。
平均に対して7打稼いでいるということなので、ショットが非常に優れているということです。
過去記事>>全米オープンゴルフ選手権2日目結果速報【今日の松山英樹】

【2020年】ストローク・ゲインド・パッティング(SG:Putting)

1位 デニー・マッカーシー 0.988
2位 マシュー・フィッツパトリック 0.880
3位 アンドリュー・パットナム 0.841
4位 クリストファー・ベントゥーラ 0.694
5位 ケビン・ナ 0.693

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ストローク・ゲインド(SG)のデータからわかること

スコアメイクにパターが一番大切か

まず、ストローク・ゲインドの意味を考えると当然ではありますが、ストローク・ゲインドの上位選手は、PGAツアーのトップ選手と一致しています。
(選手平均に対して、どれくらい優れているかということを意味する指標なので、トップ選手のSGは高いはずです)

そして、このデータからわかることとして、スコアへの貢献度はパットよりもショットのほうが値が大きくなっています。

これは、ツアーにおいてはショット力が高い選手がスコアに差をつけていることを示しています。
ということは、データ上、スコアメイクにおいてパターが一番大切なわけではないということです。

確かに、パターが一番大切ということをよく耳にします。
大事なのは間違いありません。
パターは短くても同じ1打なので印象が強いのでしょう。

ただし、トップ選手の争いにおいては、ショット力で差がつくということをデータが示しています。

松山英樹のショットは世界トップクラス!?

「松山英樹はPGAツアーでも5本の指に入るショット力がある」という話を聞くことがあります。

これをデータで示すには、従来のフェアウェイキープ、パーオンを使うと、どうでしょうか。

もちろん一つの指標として、役に立たないわけではありません。
ただし、フェアウェイでなくてもバーディーをとれるショット力がある、ということも、本来評価すべきことではないでしょうか。
従来の指標では、こういったことが評価できませんでした。

そこで登場するのが、ストローク・ゲインドです。

ショットの貢献度を示すSG:Tee-to-Greenで比較すればどうでしょうか。

松山プロは、このデータがPGAツアーで2位です。
これが、PGAツアーの中で優れたショット力を示す根拠になるのではないでしょうか。

一方でパターを見ると、どうでしょうか。
松山英樹プロは、ショットが非常に良いだけに、パターの出来が目についてしまうことがあります。

これを示す一例として、2021年のセントリートーナメントオブチャンピオンズがあります。
この試合では、ショートパットを何度か外してしまうなど、パターが本調子ではないように見えました。

SGパッティングを見ると、1日平均でマイナス2.4となっていますので、パターだけで4日間で平均より約10打損したことがわかります。
過去記事>>2021セントリートーナメントオブチャンピオンズ結果【松山英樹】

ちなみに、松山英樹プロの全ストロークゲインドの年間ごとの推移はこちらにまとめてあります。
試合が終わるごとに随時更新していますので、ぜひチェックしてみてください。
(世界トップクラスの素晴らしい数字です)

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おわりに

いかがでしたでしょうか。

ストローク・ゲインド(SG)がわかれば、中継に出てくるデータの意味がわかるので、PGAツアー観戦がより楽しくなります!

ぜひ参考にしてください!

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